オフィス家具の選び方

【オフィス家具の選び方】役員室/役員家具セット選定のポイントを解説

来客をもてなしたり、役員が会議を行ったりするなど、重要な情報を扱うのが「役員室」です。
ほかの部屋とは異なった役割があるので、その目的にあった設備や機能、レイアウトやデザインなどが必要となってきます。

今回は、役員室に求められる機能性や適切なレイアウト、またデザインについてなどをわかりやすくまとめました。
オフィスのリノベーションを考えていたり、役員室を機能的かつ最適な使い方を検討されているかたなどは、ぜひ参考にしてください。

役員室とは

役員室はその名のとおり、「ひとりの役員につき、ひとつのスペース」を確保できるようにレイアウト設計されたスペースを意味します。

会議だけではなく、個人の執務室としても使用されたりすることもあり、各役員が記号の戦略や方針を決定する重要な場所が役員室なのです。

そのため、役員は一日の大半を役員室で過ごすことも多いため、企業にとって重要な意思決定を執り行えるように、机や椅子などのオフィス家具は長時間身体を預けても負担がなく、座っていても疲れにくいものが良く、内装はリラックスできる落ち着いたデザインのものが好まれます。

また、役員には仕事を補佐する役割をもつ秘書のような存在がそばにいることも多いので、円滑に協力を求めることができるよう、部屋の配置や動線などを効率的に設置し、忙しい中でも役員と部下が連携しやすいレイアウトも求められます。

役員室に必要な機能

役員室はさまざまな用途で使われていることから、「複合的な機能を兼ね備える特別な場所」であると考えられています。

役員室は経営に関わる重要な決定がなされたり、機密性の高い情報や書類のやり取りが行われたり、来賓をお招きしたりと、社にとって重要な場となります。
多くの重要な場で使われる役員室の主な役割としてお客様をお迎えする『応接機能』、仕事を行うための『執務機能』、役員など重役が集まって機密性の高い内容を取り決めする『ミーティング機能』などが挙げられます。

会話している音声が外部に漏れていたり、ガラス越しに書類やパソコンの画面が外から見れたりすると、取引先からセキュリティに問題があると思われ、信頼を失ってしまうかもしれません。

役員室を構築するポイントや設置タイプなど説明するので、自社に必要なのはどのタイプなのか確認しておきましょう。

役員室を構築するポイント

役員室には大きくわけて3つの役割があります。それぞれの役割とともに、その機能性を高めるポイントをまとめました。
これらのポイントをしっかり押さえることで、より優れた役員室を構築しましょう。

①応接室機能

まずひとつめは、重要なお客様をお迎えして対談などを行うための『応接室』としての役割です。役員室は、お客様をおもてなししたり、取引先との商談で使われることもあります。
企業にとって重要度が高いお客様はもちろん、さまざまな人と接することになる空間なので、居心地の良さはもちろん、コミュニケーションがとりやすい配置や、安全性を確保するためのセキュリティ機能も必要です。
来賓は基本的に役員室以外に足を運ぶことがほとんどありません。受付と同じぐらい、お客様にとっては企業イメージに繋がる空間であるとも言えるでしょう。
応接用のソファやテーブルなどを用意して、訪問されたお客様がリラックスして過ごせる環境つくりと合わせて、品のある絵画や統一感のあるインテリアなどを配置することで、ゆとりのある空間を作り出すこともポイントです。
自社のイメージに合った内装にすることによって、視覚的にお客様に企業のイメージを伝えることもできるチャンスなので、その効果もよく考えて空間を演出することが重要です。

②執務室機能

ふたつめは、『執務室』としての役割です。日々の業務を行うことはもちろん、経営方針や重要な業務の決定や変更など、機密性の高い情報を扱うときは役員室を利用することが多いでしょう。
機密情報保持の観点からセキュリティが重要なうえ、スムーズに秘書や部下と連携を行うための機能性も必要となります。
執務スペースに置くデスクやチェアは、機能的で使いやすいものがおすすめです。長時間の利用も考えられるので、身体の負荷を軽減してくれるような疲れにくいチェアが良いでしょう。
また、執務スペースでは、着替えや食事などを行う場合も考えられます。可動式のパーテーションなどを用意しておくと、必要に合わせてプライベートゾーンを確保することができるので、備えておくと便利です。

③ミーティング室機能

3つめは、人が集まって会議できるようなミーティング機能です。一般的な会議室とは異なり、重役が集まって社にとって大切な決議を取りまとめたりする場として使用するものなので、コミュニケーションを活性化させる効果のある設備が必要となります。
企業の規模によって異なるでしょうが、基準としては、役員会議室と同レベル程度のミーティング機能が備わっていることが望ましいです。
デスクやチェアの数は役員会議室ほど必要ではありませんが、リモートワークが普及していて遠方会議システムも兼ねた複数の人数でも使用できる大型タイプのディスプレイの導入や快適に利用できるネットワーク環境の整備、情報漏洩を防ぐためのセキュリティ設備の導入は、これからのオフィス環境には必要となる機能となるでしょう。
しかし、機密性を重視しすぎると、応接室としての雰囲気を損ねてしまうことも懸念されます。デザインと機密性をある程度統一感が出るように、見た目や高級感を損なわないような機材の導入などに注意しましょう。
防音機能を高める工夫としては、防音扉を増設したり間仕切り壁を増設することが効果的です。可動式のものもあり、防音性が設置された壁よりも劣りますがオープンスペースの場合はないよりはあったほうが良いでしょう。
また、最近では、サウンドマスキングなどの特定の周波数をスピーカーから流すことによって会話をきこえにくくするようなシステム導入も増えています。、

役員室の構築ポイント

以上のことをふまえて、役員室を構築するうえで抑えておきたいポイントをまとめました。

①機密管理のためのセキュリティ対策

利用する役員だけではなく、担当する秘書や総務などの管理意識向上も大切です。
機能面では、遮蔽性や遮音性を高めることでセキュリティレベルをあげることができます。重要な書類などの保管のために、鍵の付いた書棚や金庫などを活用するのもおすすめです。

②居心地を良くする

会社にとって大切なお客様をおもてなしするために、居心地の良い空間を演出しましょう。一般社員の利用する応接セットより、グレードの高いものを揃えたり、家具や内装のカラーや素材にこだわることによって、役員にふさわしい上質な空間を作り上げることができます。
ソファやデスクは長時間座っていても疲れにくいものを選ぶと良いでしょう。

③会話がはずむコミュニケーションのとりやすい配置

商談や対談でコミュニケーションを円滑にとるには、会話しやすい配置をセッティングしましょう。ひとつの空間でさまざまな人が接することができる役員個室ならではの配置を検討しましょう。

次に紹介する役員室の設置タイプを参考にして、スペースや環境などから必要な設置タイプを検討しましょう。

役員室の設置タイプ

【個室タイプ】

機密性と高いステータス性を備えた個室型の役員室には、応接セットを置くことで来賓への対応もスムーズに行うことができます。周囲を周囲をパネルで囲ったデスクや、存在感のある木製素材やすっきりとしたデザインのスクエア型の家具などを置くと落ち着いた重厚感のある印象を与えることができます。
L字型のデスクを置いたり、大型ディスプレイなどを設置すると、デザイン性と機能性を両立したバランスの良い役員室となるでしょう。
個室タイプは機密性に優れており、重要な案件の取扱いがしやすいというメリットがあり、周囲を壁や扉で遮られていることから、外部との出入りが制限されセキュリティ効果も高いメリットもあります。
そのため役員室の設置タイプの中では人気のあるかたちでもあります。

【半個室タイプ】

ガラスなどの解放感がある壁面やパネルで役員室を区切ったタイプ。機密性もありつつ、部屋の中からも外からもお互いが見えるので役員として一線を引いた状態ながら、社員と交流を深めることもできます。親しみやすさを出すには、足元をシルバーで統一して軽やかさを出したり、軽快でアクティブな印象を与える家具を選ぶと良いでしょう。
設計によってはやや防音性にかけることもあるので、サウンドマスキング機能を併用など、機密性を高める工夫が必要です。
セキュリティ機能の高いドアを利用したり、ガラスを隠す目隠し機能などを併用すると、機密性やセキュリティ効果が上がります。

【フルオープンタイプ】

社員と執務スペースとの区切りをまるっきり作らない完全開放型タイプ。機密性はほぼないので、取り扱う業務に注意が必要ですが、格式ばった扉や壁がないので社員とのコミュニケーションのとりやすさは問題なしで、個室に必要なスペースや家具も必要がないため導入コストがほとんどかからないというメリットがあります。
これまでは、さきほど紹介したような機密性が高く特別感のある個室タイプの役員室が人気だったのですが、最近では閉鎖的な空間をなくそうという意識が高まってきており、従業員が役員にアクセスしやすい解放的な役員スペースを作る企業が増えてきています。
オープン型にすることで、役員がオフィス内の様子を把握しやすくなった、従業員と役員との間で交流が活発になったという効果があり、従業員の意見や現場の要望を汲み取りやすい企業にとっては、オープン型役員室の設置が有効でしょう。

役員室の特徴など

来客をもてなしたり、役員が会議を行ったりするなど、重要な情報を取り扱う役員室には、ほかの部屋とは異なる役割があるからこそ、目的にあったレイアウトや適切なデザインを取り入れることも必要とされています。

ここでは、役員室に求められるカラーコーディネートや家具セット、またレイアウトなどデザインに関することを解説していきます。

役員家具セットとは

役員家具には高級感のある木製家具が多くみられます。デスク・収納庫・サイドボード・ロッカー・電話代などがあり、組み合わせることで高級感や重厚感を演出することができます。
また、ほかの家具を追加するときも、カラーを統一すると一体感がでるのでおすすめです。

役員の働き方や来賓、重役との対応などで役員室に必要な家具や配置も様々です。
コーディネートすることで効果的な空間を作り出しましょう。

役員室のカラーコーディネート

設置する家具のカラーによって、与える印象はずいぶんかわります。
ここでは役員室の重厚かつ高級感を演出するのに役立つ木目調について、どのようなカラーが、どのような効果を表すかについてまとめたので参考にしてください。

【ナチュラル系の木目調】

緊張感をやわらげたり、親しみやすさのあるナチュラル系のカラー。創造性を高め、コミュニケーションが円滑に行える効果が期待できます。

【ミディアム系の木目調】

役員の風格を高め、重厚感や上質な印象を与えるミディアム系のカラーは、心地よい緊張感のある品格のある空間を演出します。

【ダーク系の木目調調】

重厚感がありつつしっとりと落ち着いた高級感もあるダーク系カラーですが、明るい内装と合わせるとスタイリッシュでモダンな空間にすることもできます。緊張感のある真剣な場を作り出すカラーです。

役員室のタイプやレイアウトなど

経営に関わる重要な決議をとったり、来賓を招いたりと、役員室は執務を行うだけではなくさまざまな用途で使われることが多いので、役のついてない社員が利用するような応接スペースとは違い、賓客をもてなせるような品格と機能性が求められます。

ポイントをおさえたレイアウトや家具選びが重要です。
ここでは役員室のレイアウトで役員室を構築するうえで重要なポイントをいくつかご紹介していきます。

役員室のレイアウト

役員室のレイアウトを検討するうえで抑えておきたいポイントをご紹介します。

①配置する家具の種類

まずは『配置する家具の種類』です。
部屋の大きさを考慮して、実際にはどれくらいの人数が利用するかなどを想定して、必要なチェアの数やテーブルの大きさを検討しましょう。

②通路幅

また『通路幅』を想定しておくことも大切なポイントです。
役員室は、一般的な応接室と比べて一度に利用する人数は少ないと思いますが、狭い通路は圧迫感を与えたりゆとりを感じにくいので、通路の幅は広く、距離を短くすると良いでしょう。
テーブルの大きさや収納設備を検討するときも、通路幅を念頭に置いて検討するようにしましょう。

【まとめ】~[オフィス家具の選び方]役員室/役員家具セット選定のポイントを解説

ここまで、役員室についての概要や、構築のポイント、レイアウトや設置タイプなどについて紹介してきましたがいかがでしたか?

役員室は執務室機能、応接室機能、ミーティング室機能など複数の機能を兼ねた場所で、役員ひとりにつき1スペース確保された空間です。
来賓を出迎える機会も多いことから企業の印象に大きな影響を与える空間でもあります。
リラックス効果はもちろん、長時間の利用でも疲れないデスクやチェアの配備、機密性や防音性の必然性など、使う目的によって導入すべき設備やレイアウトなどが異なるので、自社に最適な役員室のかたちを追及する必要があります。
役員室のレイアウトや形状など、さまざまな観点から必要なポイントを押さえて、自社にとって最適な役員室のタイプや設備機能を見つけてください。

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